高野山ゲストハウス
●設計事例の所在地:
和歌山県伊都郡
●面積(坪):
29坪
●建物の種類(大分類):
商業施設
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
木造の列柱に囲まれた中央通路の左右にカプセルタイプの宿泊スペースがならぶ。
シンプルな空間構成だが、ハイサイドライトからの自然光に照らされた広めの通路は宿泊客同士が語りあったり、寡黙な旅を楽しんだり、それぞれの望む距離感を実現します。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
真言宗の聖地である和歌山県の高野山。
世界遺産にもなっていますが、宗教の地であるという事情から宿坊以外に宿泊施設が存在せず、宿泊体験も含めた滞在を魅力的にすることで、たくさんの人に高野山に訪れて欲しいというのがオーナーの要望でした。
そこで世界中を放浪して、様々な宿泊施設に泊まったり働いたりした経験のあるオーナーと一緒に、宿泊形態から企画し、たどりついたのが、プライバシーを尊重するカプセルタイプの宿泊スペースと、スペシャルな体験を宿泊者同士で共有するラウンジ・バースペースからなる高野山ゲストハウスです。
マットレス一枚分の小さなスペースと20人あまりが集まる大きなスペース、これらを住宅1軒分程度の床面積に効率的におさめるため、家型のシンプルな木造の架構を45㎝ピッチで並べています。
また冬の寒さが厳しいため窓は最低限としましたが、中央通路には棟にもうけたハイサイドライトから一日を通じて自然光がふり、木の列柱を美しく照らします。
シンプルな空間構成ですが、繊細な木造の骨組をあらわしにすることで、聖地のもつ緊張感と親密さに呼応した高野山ならではのゲストハウスとなりました。
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